2. インストール方法
2.1. 対応OS
Winmostarの対応OSは以下の通りです。
Windows 11 (64bit)
Windows 10 (64bit)
Windows 8 (64bit)
Windows 7 (64bit)
Windows Serverの場合は、予め無償版またはトライアルをご入手頂き、動作検証した上でご使用下さい。
macOS, Linuxをご利用の方は、VirtualBoxなどの仮想環境上にWindows OSをインストールしたうえでご使用頂けます。
32bit版OS上でも概ね動作しますが、無料トライアルで評価の上ご購入下さい。
2.2. 最小・推奨スペック
Winmostarの最小スペックは以下の通りです。
CPU・メモリ: Windows 7/8/10/11のシステム要件に準ず
HDD: 20 GB以上の空き容量
一般的な事務作業、ネットサーフィンなどをする程度のパソコンでも動作します。
ソフトウェアの動作にネットワーク接続は必須でないため、ネットワークに接続していないパソコンでもWinmostarを使用可能です。
推奨スペックは、Winmostar本体が比較的低いスペックのPCでも動作するため、一緒に使用するソルバーの推奨スペックに準じます。 ソルバーの推奨スペックが不明な場合は、ひとまず浮動小数点演算機能(コア数x周波数)が高いCPUのマシンを準備して下さい。 HDD、メモリは後から比較的容易に増設できるため、まずは標準的な容量で構いません。
2.3. ソルバの推奨バージョン
ソルバの推奨バージョン MOPAC
6, 7
GAMESS
2020-R2
NWChem
7.0.2
Gaussian
16
Quantum ESPRESSO
7.1
OpenMX
3.8
Gromacs
5.0.7
LAMMPS
2021年09月29日版
ここに記載されているバージョン以外においても概ね動作しますが、動作保証対象外のため動作検証を行った上でご使用ください。
2.4. 推奨するリモートサーバ
インストール方法 ではRocky Linux向けの手順を紹介していますが、以下の機能を備えていればUbuntuなど各種Linux OSが利用可能です。
SSH、SCPを用いた通信が可能である
bashやcshなどの標準的なシェルを備える
標準的なUNIXコマンドを実行できる
Winmostarから使用する各種ソルバをインストール、利用できる
リモートサーバ上でジョブのスケジューリングを行いたい場合は、リモートサーバに以下のジョブスケジューラのインストールが必要です。ジョブのスケジューリングが不要で、かつSSH接続先のノードで直接計算を実行できる場合は、ジョブスケジューラをインストールせずに使うことができます。また、 有償サポートにおけるカスタマイズ においてご希望のジョブスケジューラに追加対応させることも可能です。
- 推奨
Torque, OpenPBS, PBS Professional (PBS)
Sun Grid Engine (SGE), Univa Grid Engine (UGE), Altair Grid Engine (AGE)
Slurm Workload Manager (SLURM)
FUJITSU Software Technical Computing Suite (PJM)
IBM Platform Load Sharing Facility (LSF)
2.5. インストール
下記の方法で想定通りにインストールできない場合は、 よくある質問・トラブルシューティング を確認してください。
ライセンスコードを取得していない場合は、以下のリンク先にてライセンスを登録し取得します。各版の違いは 機能一覧 で確認できます。
安定版最新バージョンのWinmostarインストーラ をダウンロードします。
注釈
動作環境は 最小・推奨スペック でご確認ください。
USBメモリ・DVD・ユーザポータルでインストーラを入手済みの方は、この操作が不要です。
インストーラをダブルクリックして起動し[次へ]をクリックします。[コンポーネントを選んでください]の画面では、[64bit 実行ファイル]にチェックが入った状態で[次へ]をクリックしてください。
警告
Winmostarが起動している場合は、あらかじめ終了しておきます。
32bit版はWinmostar V11.5.0から非推奨となりました。
[インストール]をクリックしてインストールを開始します。必要に応じて[参照]をクリックしてインストール先フォルダを変更します(デフォルトはC:\winmos11)。
警告
インストール先フォルダおよびその上位階層の名前に日本語、全角文字などのマルチバイト文字や特殊記号が含まれている場合は、一部のモジュールが不具合を起こす場合があります。
ディスプレイ設定でテキストやその他の項目を拡大・縮小している場合は、一部表示が崩れる場合があります。詳細は こちら 。
C:\Program Files以下へのインストールは不可です。
新規インストールの場合は、Winmostarを起動し、初回起動時に出現するダイアログでライセンスコードを設定します。
注釈
納品したライセンス入りインストーラを使用した場合は、この操作が不要です。
こちらの手順 に従いWinmostar用のCygwin環境を構築します。
注釈
NWChem, Quantum ESPRESSO, OpenMX, LAMMPS, Gromacs, MODYLAS, TowheeはCygwinWMの中に同梱されています。(ただし、NWChem, Quantum ESPRESSO, LAMMPSはCygwinWM 2023/04/05バージョン以降で同梱されます。
NWChemを並列実行したい場合は次に手順でNWChemインストールマニュアルに従いMPICHをインストールする必要があります。
WinmostarをインストールしたWindows PC(ローカルマシン)上で使用するソルバについて、以下のリンク先の手順でインストールします。リモートサーバでのみ計算を行う場合もローカルマシンにインストールする必要があります。一部のソルバはすでにCygwinWMと同時にインストールされているのでここでインストールする必要ありません。
Winmostar V11.4.X以前を利用、CygwinWM 2022/07/15バージョン以前を利用、または32bit環境(非推奨)を利用の方は以下も参照してください。
注釈
ポリマービルダを利用するためにはLAMMPSのインストールが必要です。(Winmostar V11.4.X以前またはCygwinWM 2022/07/15バージョン以前の場合)
使用する予定のないソルバをインストールする必要はありません。
最大原子数を拡張したMOPAC6を使う場合は 独自拡張版MOPAC6 から入手してください(動作未保障)。
必要に応じて、使用しているセキュリティ対策ソフトの設定において、Winmostar、CygwinWM、ソルバのインストールフォルダを監視対象から除外します。
エクスプローラ上で各ファイルの拡張子を表示する設定に変更します。
必須ではありません。
設定方法が分からない場合は Q. Windowsのエクスプローラ上で拡張子を表示するにはどうしたらいいですか? で確認してください。
リモートサーバへのジョブ投入と、リモートサーバ上でのジョブのスケジューリングを行いたい場合は、サーバに 対応しているジョブスケジューラ がインストールされているか確認します。入っていない場合は例えば以下のリンク先の手順でSlurmをインストールします。
注釈
ジョブのスケジューリングが不要で、かつSSH接続先のノードで直接計算を実施できる場合は、リモートサーバ上にジョブスケジューラをインストールする必要がありません。
Winmostarからは Slurm以外の各種ジョブスケジューラ も利用可能なため、必ずしもSlurmをインストールする必要はありません。新規にジョブスケジューラをインストールする場合は、Slurmの手順が比較的簡単であるため、ここではSlurmのインストール方法を紹介しています。
リモートサーバへのジョブ投入を行う場合は、投入先のサーバに使用するソルバを、以下のリンク先の手順でインストールします。
2.6. アンインストール
Winmostarのインストール先フォルダとショートカットの削除することでアンインストールできます。
2.7. アップデート
アップデート(マイナーバージョン・リビジョンの更新)はインストールと同じ方法で実施できます。
例:V11.0.0→V11.1.0、V9.4.0→V9.4.5
古いバージョンを残してインストールする場合は、古いバージョンのUserPrefフォルダ以下のファイルを、新しいバージョンのUserPrefフォルダの以下にコピーすることで、設定を引き継ぐことができます。
UserPrefフォルダはWinmostarのインストールフォルダ以下にあります。
2.8. アップグレード
アップグレード(メジャーバージョンの更新)はインストールと同じ方法で実施できます。
例:V8.000→V9.0.0、V10.0.0→V11.0.0
V3~V6からアップグレードする場合、古いバージョンのインストールフォルダ以下の設定ファイルatoms1.wmx、winmos_server.ini、wm_nmr.ref、wm_irscale.refをV11のUserPrefフォルダ以下にコピーすることで、設定を引き継ぐことができます。
V7~V10からアップグレードする場合、古いバージョンのUserPrefフォルダ以下のwmset.ini、atoms1.wmx、winmos_server.ini、wm_nmr.ref、wm_irscale.refをV11のUserPrefフォルダ以下にコピーすることで、設定を引き継ぐことができます。
UserPrefフォルダはWinmostarのインストールフォルダ以下にあります。