Gromacsは、かつてGroningen大学で開発され、現在は世界中の研究者により開発・メンテナンスされているオープンソースの分子動力学計算プログラムです。LGPLライセンスのため誰でも使用することができます。過去、有償のプログラムが企業等での分子動力学計算において一般的に使われていた時期もありましたが、近年は高額な有償プログラムへの依存(ロックイン)による運用・維持コスト増大や、有償プログラムの内部アルゴリズム・パラメータの不透明性などの問題を回避するため、LAMMPS、Gromacsなどオープンソースプログラムの方が広く利用されていることを示すデータもあります(NOMAD Web)。Gromacsは、対応する力場の種類や計算スキームの種類においてLAMMPSに劣るものの、CPU、GPUに特化したコードにより高速な計算が可能です。
Gromacsは単体でも強力なソフトウェアですが、Winmostarを導入することでGromacsを利用した研究開発をさらに促進することができるようになります。
Gromacsの利用におけるWinmostar導入のアドバンテージ
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Gromacsを利用するためには、複雑な入力ファイルをテキストエディタで作成する必要がありますが、Winmostar上では必要最低限の設定をマウス操作で行うだけで済むため、作業効率の改善、作業ミスの低減が期待できます。(機能一覧はこちら)
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通常、ポリマー・界面などの構造を作成するためにはGromacs以外のソフトウェアの活用が必要ですが、Winmostarには分子動力学計算を実行する上で必要な様々な機能が予め含まれているため、Winmostarを導入するだけですぐに実用的な計算を流せる環境を構築できるようになります。(機能一覧はこちら)
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Gromacs本体には力場の割り当て機能がなく点電荷・力場パラメータを全ての原子についてユーザが入力する必要がありますが、Winmostar上では自動で点電荷・力場パラメータが割り振られます。
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通常、量子化学計算(Gaussianなど)や固体物理計算(Quantum ESPRESSOなど)などの他の計算手法と連携する際には、複雑なデータコンバートを行う必要がありますが、Winmostarでは同じ操作感で他の計算手法も操作でき、データコンバートも自動で行われるため、シームレスに他の計算手法と連携することができるようになります。
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Gromacsはオープンソースのため開発元から直接サポートを受けることができませんが、Winmostarを導入されると、Gromacs本体のソースコードに精通しGromacs自身の改造も可能な経験豊富なスタッフによるサポートを受けて頂けます。(サポート実績はこちら)
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オンライン講習会・ハンズオン講習会や各種サポートを通じて、着実にGromacs・分子動力学計算に関してスキルアップできます。
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Winmostarから分子動力学計算を実行するイメージはこちら。