6.11. ¶
メニューGromacsに関するメニューです。
WinmostarではGromacsをCygwin環境上で実行するため、本機能を利用するためには CygwinWMのセットアップ が必要です。
6.11.1. 力場を割り当て¶
力場を設定します。ソルバの種類に応じて、選択肢が変化します。
自動で割り当てられるパラメータをテキストファイル上で編集してから計算したい場合は、まず 自動でパラメータを割り当て で一旦パラメータを割り当て、その後の キーワード設定 ウィンドウの Options タブで Dump all files for remote をクリックしファイルを保存してください。その後、そのファイルを編集し、編集後のファイルをWinmostarで開いてください。そして、再度 力場を割り当て 機能を起動し、 トポロジファイルに書かれたパラメータを使用 または メインウィンドウのファイルに書かれたパラメータを使用 を選択してください。
- 自動でパラメータを割り当て
新たに力場パラメータを割り当てます。
- (一般)
タンパク質、水分子以外の分子の力場を指定します。 内部では、GAFF, GAFF2, OPLS/AA-L+GAFFの場合は acpype 、Dreidingの場合は内製プログラム、UFFの場合はOpenBabelを独自に拡張したプログラムが使用されます。 Dreidingの設定は
polymer/dreiding.lib.txt
に書かれています。 UFFの詳細は Universal Force Field を確認してください。- Exception
特定の分子に対し、(General)にて選択した力場を使わず、ユーザが指定するLJパラメータを割り当てます。 サブウィンドウの左の欄にてLJパラメータを指定したい分子にチェックを入れ、右の欄でLJパラメータを入力します。
注釈
例えば固液界面系において固相の原子にLJパラメータを割り振りたい時などに使用します。
- (タンパク質/イオン)
タンパク質、単原子の力場を指定します。ここで、PDBやgroフォーマットにおいてアミノ酸残基の名前が割り当てられている原子がタンパク質として認識されます。内部的には gmx pdb2gmx が使用されます。
警告
残基名を含まないファイルから分子構造を読み込んだ場合は本機能を使用できません。
- (水分子)
- 水分子の力場を指定します。 溶媒を配置/セルを構築 で選択した水モデルを指定する必要があります。内部的にはCygwinにインストールされたGromacsのトポロジのライブラリからパラメータを取得します。
- タンパク質向けに[position_restraints]を追加
- タンパク質が存在する場合は Advanced タブにおける -POSRES で位置を拘束するための情報(
[position_restraints]
セクション)をトポロジファイルに書き込みます。タンパク質が存在しない場合は無視されます。 - 選択原子向けに[position_restraints]を追加
- ユーザが指定する分子に対し、 Advanced タブにおける -POSRES で位置を拘束するための情報(
[position_restraints]
セクション)をトポロジファイルに書き込みます。 例えば固液界面系に於いて固相を固定する場合などに使用します。 - 選択原子向けに[distance/angle/dihedral_restraints]を追加
- ユーザが指定する分子に対し、 Advanced タブにおける -POSRES で距離・角度・二面角を拘束するための情報をトポロジファイルに書き込みます。
- Dump Now
現在の設定に基づき、力場が割り当てられたファイルを生成します。
注釈
- 力場の情報をテキストエディタ等で編集してカスタマイズしたい場合は、まず本機能を使用してファイルを保存し、Gromacsの場合はtop、LAMMPSの場合はdataファイルをテキストエディタ等で編集してください。
- 次に、Gromacsの場合は、 トポロジファイルに書かれたパラメータを使用 を選択して OK ボタンをクリックしてください。そして、topファイルの場所を聞かれるので、先ほど保存・編集したtopファイルを開いてください。
- LAMMPSの場合は、 メインウィンドウのファイルに書かれたパラメータを使用 を選択し Next > ボタンをクリックしてください。そして、 力場の種類を選択してください と出るので、使用する汎用力場の種類を選択して OK ボタンをクリックしてください。
- 電荷はメインウィンドウに表示されている構造から取得されます。メインウィンドウに複数種類の電荷が設定されている場合は(例えばGAMESSのログファイルを開きMulliken電荷とLowdin電荷が設定されている場合など)、(高優先)User電荷>NBO電荷>Lowdin電荷>ESP電荷>Mulliken電荷(低優先)の順番に優先され使用されます。
- パラメータファイルを使用(無機物、ReaxFF、DPD向け)
- (LAMMPS向け)無機物用ポテンシャル、ReaxFFまたはDPDを使用したい場合に選択します。 Next > ボタンを押した後に、実際に使用する力場の種類を指定します。
- トポロジファイルに書かれたパラメータを使用
- (Gromacs向け)既に存在しているtopファイルを用いてMD計算を実行する場合に選択します。メインウィンドウには対応するgroファイルを開いておく必要があります。
- メインウィンドウのファイルに書かれたパラメータを使用
- (LAMMPS向け)既に存在しているdataファイルを用いてMD計算を実行する場合に選択します。メインウィンドウには使用するdataファイルを開いておく必要があります。 Next > ボタンを押した後に、使用する力場の種類を指定します。
6.11.2. キーワード設定¶
Gromacsの計算条件を設定します。設定後、すぐに計算を実行する場合は Run ボタン、一旦メインウィンドウに戻る場合は OK ボタンを押してください。
Run をクリックしたときの挙動は Gromacs実行 を参照してください。
電荷が割り当てられていない分子がある場合は、 自動で電荷を割り当て が自動で立ち上がります。 力場が割り当てられていない場合は、 力場を割り当て が自動で立ち上がります。
Reset ボタンでデフォルトの状態に戻ります。 Save ボタンでForce Fieldを除く設定を保存します。 Load ボタンで Save にて保存した設定を読み込みます。
- Extending Simulation
継続ジョブを実行します。
詳細は Gromacs実行 を参照してください。
- Preset
計算条件のプリセットを指定します。各プリセットは以下のキーワードを変更します。
Minimize(fast) NVT(fast) NPT(fast) NVE(fast)dt 0.002 0.002 0.002 nsteps 5000 5000 5000 5000 integrator steep md md md gen-vel yes no no tcoupl berendsen berendsen ref-t 300 300 pcoupl no parrinello-rahman ref-p 1.0 pbc yes yes yes yes comm-mode linear linear linear linear nstcomm 50 50 50 nh-chain-length 10 10 nsttcouple -1 -1 nstpcouple -1 constraints hbonds all-bonds all-bonds all-bonds lincs-order 4 4 4 lincs-iter 1 1 1 shake-tol 1e-5 1e-5 1e-5 nstxout 100 100 100 100 nstvout 100 100 100 100 nstenergy 10 10 10 10 buffer-tolerance 5e-3 5e-3 5e-3 5e-3 rvdw 1.0 1.0 1.0 1.0 rvdw-switch 0.9 0.9 0.9 0.9 coulombtype pme pme pme pme rcoulomb 1.0 1.0 1.0 1.0 rcoulomb-switch 0.9 0.9 0.9 0.9 fourier-spacing 0.12 0.12 0.12 0.12 pme-order 4 4 4 4 ewald-rtol 1e-5 1e-5 1e-5 1e-5 Enabledouble precisionFalse False False False -DFLEXIBLEFalse False False False Extend simulationfrom full-precisiontrajectoryFalse False False False
Minimize NVT NPT NVEdt 0.0005 0.0005 0.0005 nsteps 20000 20000 20000 20000 integrator steep md md md gen-vel yes no no tcoupl nose-hoover nose-hoover ref-t 300 300 pcoupl no parrinello-rahman ref-p 1.0 pbc yes yes yes yes comm-mode linear linear linear linear nstcomm 1 1 1 nh-chain-length 1 1 nsttcouple 1 1 nstpcouple 1 constraints hbonds hbonds hbonds hbonds lincs-order 8 8 8 lincs-iter 2 2 2 shake-tol 1e-9 1e-9 1e-9 nstxout 400 400 400 400 nstvout 400 400 400 400 nstenergy 40 40 40 40 buffer-tolerance 1e-9 1e-9 1e-9 1e-9 rvdw 1.5 1.5 1.5 1.5 rvdw-switch 1.4 1.4 1.4 1.4 coulombtype pme pme pme pme rcoulomb 1.5 1.5 1.5 1.5 rcoulomb-switch 1.4 1.4 1.4 1.4 fourier-spacing 0.10 0.10 0.10 0.10 pme-order 6 6 6 6 ewald-rtol 1e-9 1e-9 1e-9 1e-9 Enabledouble precisionTrue True True True -DFLEXIBLEFalse False False False Extend simulationfrom full-precisiontrajectoryFalse False False False
Minimize(vapor,fast) NVT(vapor,fast) NPT(vapor,fast) NVE(vapor,fast)dt 0.002 0.002 0.002 nsteps 5000 5000 5000 5000 integrator steep md md md gen-vel yes no no tcoupl berendsen berendsen ref-t 300 300 pcoupl no parrinello-rahman ref-p 1.0 pbc no no no no comm-mode angular angular angular angular nstcomm 50 50 50 nh-chain-length 10 10 nsttcouple -1 -1 nstpcouple -1 constraints hbonds all-bonds all-bonds all-bonds lincs-order 4 4 4 lincs-iter 1 1 1 shake-tol 1e-5 1e-5 1e-5 nstxout 100 100 100 100 nstvout 100 100 100 100 nstenergy 10 10 10 10 buffer-tolerance 5e-3 5e-3 5e-3 5e-3 rvdw 1.0 1.0 1.0 1.0 rvdw-switch 0.9 0.9 0.9 0.9 coulombtype cut-off cut-off cut-off cut-off rcoulomb 1.0 1.0 1.0 1.0 rcoulomb-switch 0.9 0.9 0.9 0.9 fourier-spacing pme-order ewald-rtol Enabledouble precisionFalse False False False -DFLEXIBLEFalse False False False Extend simulationfrom full-precisiontrajectoryFalse False False False
Minimize(vapor) NVT(vapor) NPT(vapor) NVE(vapor)dt 0.0005 0.0005 0.0005 nsteps 20000 20000 20000 20000 integrator steep md md md gen-vel yes no no tcoupl nose-hoover nose-hoover ref-t 300 300 pcoupl no parrinello-rahman ref-p 1.0 pbc no no no no comm-mode angular angular angular angular nstcomm 1 1 1 nh-chain-length 1 1 nsttcouple 1 1 nstpcouple 1 constraints hbonds hbonds hbonds hbonds lincs-order 8 8 8 lincs-iter 2 2 2 shake-tol 1e-9 1e-9 1e-9 nstxout 400 400 400 400 nstvout 400 400 400 400 nstenergy 40 40 40 40 buffer-tolerance 1e-9 1e-9 1e-9 1e-9 rvdw 1.5 1.5 1.5 1.5 rvdw-switch 1.4 1.4 1.4 1.4 coulombtype cut-off cut-off cut-off cut-off rcoulomb 1.5 1.5 1.5 1.5 rcoulomb-switch 1.4 1.4 1.4 1.4 fourier-spacing pme-order ewald-rtol Enabledouble precisionTrue True True True -DFLEXIBLEFalse False False False Extend simulationfrom full-precisiontrajectoryFalse False False False
Minimize(NMA) NMAdt nsteps 20000 20000 integrator l-bfgs nm gen-vel tcoupl ref-t pcoupl ref-p pbc yes yes comm-mode nstcomm nh-chain-length nsttcouple nstpcouple constraints none none lincs-order lincs-iter shake-tol nstxout 400 400 nstvout 400 400 nstenergy 40 40 buffer-tolerance 1e-9 1e-9 rvdw 1.5 1.5 rvdw-switch 1.4 1.4 coulombtype pme pme rcoulomb 1.5 1.5 rcoulomb-switch 1.4 1.4 fourier-spacing 0.10 0.10 pme-order 6 6 ewald-rtol 1e-9 1e-9 Enabledouble precisionTrue True emtol0.01 -DFLEXIBLETrue True Extend simulationfrom full-precisiontrajectoryFalse True - # of Threads
- スレッド並列数を指定します。
- MPI (for Remote Job)
- MPI並列数を指定します。 リモートジョブ投入で実行するときのみ反映されます。
- Basic
- Run Control
- dt
- 数値積分における1ステップの時間刻みを指定します。
- nsteps
- 計算するステップ数の最大値を指定します。
- integrator
- 計算アルゴリズムを指定します。
- Velocity Generation
- gen-vel
- 初速度を生成するか指定します。
- Fix random seed
- チェックを入れるとgen-seedを使用します。
- gen-seed
- 初速度のrandom seedを指定します。
- Explicitly set gen-temp
- チェックを入れた場合はここで初速度の温度をしていします。入れない場合はref-tが初速度の温度となります。
- Temperature Coupling
- tcoupl
- 温度制御のアルゴリズムを選択します。
- tc-grps
- 温度制御対象のグループを指定します(スペース区切りで複数設定可)。
- ref-t
- 設定温度を指定します(スペース区切りで複数設定可)。
- tau-t
- 温度制御の時定数を指定します(スペース区切りで複数設定可)。
- Pressure Coupling
- pcoupl
- 圧力制御のアルゴリズムを選択します。
- pcoupltype
- 圧力制御におけるセルの動かし方を示します。
- ref-p
- 設定圧力を指定します。
- tau-p
- 圧力制御の時定数を指定します。
- compressibility
- 系全体の圧縮率を指定します。
- Advanced
- Boundary Condition
- pbc
- 周期境界条件を選択します。
- Energy Minimization
- emtol
- エネルギー最小化計算の収束条件であるforceの最大値を指定します。
- emstep
- エネルギー最小化計算における粒子を動かすステップ幅の初期値を指定します。
- Run Control
- comm-mode
- 系全体の運動量の除去方法を指定します。
- nstcomm
- 系全体の運動量を除去する頻度を指定します。
- Temperature/Pressure Coupling
- nh-chain-length
- Nose-Hoover法で温度制御した際のNose-Hoover chainの段数を指定します。
- nsttcouple
- 温度制御の頻度を指定します。
- nstpcouple
- 温度制御の頻度を指定します。
- refcoord-scaling
- 温度制御時のposition restraintの基準座標のスケーリングについて指定します。
- Constraints
- constraints
- 拘束条件を選択します。
- constraint-algorithm
- 拘束アルゴリズムを選択します。
- continuation
- 親ジョブから拘束距離を引き継ぐか指定します。
- lincs-order
- LINCS法の次数を指定します。
- lincs-iter
- LINCS法における反復回数を指定します。
- shake-tol
- SHAKE法の収束判定に用いる打ち切り誤差パラメータを指定します。
- Misc.
- print-nose-hoover-chain-variables
- 温度・圧力制御パラメータを子ジョブに引き継ぐ場合に指定します。
- define -DFLEXIBLE
- 水分子をflexibleにする場合に選択します。
- define -DPOSRES
- 特定分子の位置を拘束する場合に選択します。(posres.itpをincludeする)
- Extend simulation from full-precision trajectory
- Extending Simulation にチェックを入れ継続ジョブを流す際に、この項目にチェックが入っていた場合、前のジョブのtrrファイルからジョブを継続します。この項目にチェックが入っていなかった場合、前のジョブの最終状態のgroファイルからジョブを継続します。例えば、エネルギー極小化計算の後に基準振動解析を実行する場合には、チェックを入れる必要があります。
- Output
- Output Control
- nstxout
- 原子の座標を出力する頻度をステップ数で指定します。
- nstvout
- 原子の速度を出力する頻度をステップ数で指定します。
- nstenergy
- エネルギーなどの系全体の統計量をedrファイル(エネルギーファイル)に出力する頻度をステップ数で指定します。
- nstxout-compressed
- ファイルサイズを節約できるxtc形式で原子の座標を出力する頻度をステップ数で指定します。
- compressed-x-grps
- xtc形式で出力するグループを指定します。デフォルトでは系全体が対象となります。
- Interaction
- Modify cutoff radii not to exceed L/2
- チェックを入れた場合は、rlist, rvdw, rvdw-switch, rcoulomb, rcoulomb-switchが格子定数の半分を超えないように自動調整します。
- Neighbor Searching
- nstlist
- neighbor listを更新する頻度を指定します。
- ns-type
- neighbor listを作成する方法を指定します。
- cutoff-shceme
- neighbor listに含める原子の選択方法を指定します。
- Use buffer-tolerance
- neighbor listのカットオフ距離を自動設定する際のパラメータである、二体ポテンシャルエネルギーの打ち切り誤差を指定します。 チェックを外すとrlistの値がカットオフ距離として設定されます。
- rlist
- neighbor listのカットオフ距離を指定します。
- VdW
- vdwtype
- ファンデルワールスポテンシャルの計算手法を指定します。
- rvdw-switch
- ファンデルワールスポテンシャル計算にSwitchingを選択した際に、Switchingが始まる距離を指定します。
- rvdw
- ファンデルワールスポテンシャル計算のカットオフ距離を指定します。
- DispCorr
- カットオフに伴うエネルギーおよび圧力の長距離補正の有無を選択します。
- vdw-modifier
- ファンデルワールスポテンシャルのカットオフ時のSwitching/Shiftなどの設定を選択します。
- Electrostatics
- coulombtype
- クーロンポテンシャルの計算手法を指定します。
- rcoulomb-switch
- クーロンポテンシャル計算にSwitchingを選択した際に、Switchingが始まる距離を指定します。
- rcoulomb
- クーロンポテンシャル計算の実空間カットオフ距離を指定します。
- coulomb-modifier
- クーロンポテンシャルのカットオフ時のSwitching/Shiftなどの設定を選択します。
- Ewald
- Set # of grids for fourier space
- チェックを入れた場合はfourier-spacingを使用します。入れない場合はfourier-nx, ny, nzを使用します。
- fourier-spacing
- Ewald, PMEまたはPPPM法における波数空間のメッシュサイズを指定します。
- fourier-nx, ny, nz
- Ewald, PMEまたはPPPM法における波数空間のカットオフ距離またはメッシュ数(それぞれx, y, z成分)を指定します。
- pme-order
- PME法における外挿関数の次数を指定します。
- ewald-rtol
- Ewald, PMEまたはPPPM法の精度パラメータを指定します。
- Other
- Other Parameters
- その他の設定をmdpファイルの記述に基づき指定します。
- Automatic
- Rescale velocities to..
- NVEアンサンブルにおいて目標温度に系の温度を近づけたい時に使います。計算中の平均温度とここで入力した温度からスケーリング係数を算出して、最終構造の各粒子の速度をスケーリングします。
- Rescale box size to..
- NPTアンサンブルで計算した後に、設定圧力に近い状態でNVEまたはNVTアンサンブルで計算した場合に使用します。最終構造を、計算中の平均セルサイズにスケーリングします。
- Options
- Make a Backup of Working Directory
- 作業ディレクトリ のバックアップを行う際に選択します。
- Restore Working Directory
- 継続ジョブが異常終了時など、作業ディレクトリ を実行前の状態に戻す際にクリックします。
- Dump .mdp File
- 現在開かれているウィンドウで設定した内容でGromacsの計算条件(mdp)ファイルを作成し保存します。
- Dump All Files for Remote
- Gromacsを実行せず、Gromacsの計算に必要なファイルを保存だけする機能です。本機能を利用する前に
ウィンドウを開いてください。- Rerun from xtc
- すでに終了した計算から出力されたトラジェクトリ(xtc)ファイルの構造に対し、現在開かれているウィンドウで設定して計算条件を用いてエネルギーのみを計算し、エネルギー(edr)ファイルを取得します。
- Open top file
- 力場を割り当て機能で生成されたtopファイルをテキストエディタで開きます。
- maxwarn
- 計算続行を許容するwarning message数の最大値を指定します(0:1つ以上のメッセージで中断)
- Verbose Output
- 計算中のステップを表示させる際に指定します。
- Concatenate .edr and .trr files
- 実行済の.edr ファイル及び.trrファイルとファイル結合する際にクリックします。 ファイル結合はExtending Simulationの後処理として実行されます。
- Unwrap Atoms (trjconv -pbc nojump)
- 計算結果の.gro ファイル及び.trrファイルを周期境界で折り返さない(unwrapped)座標で出力します。
- Enable Double Precision
- 倍精度版のGromacsのバイナリでMD計算およびプリポスト処理を実行します。
- Overwrites any output file without making a backup in working directory
- チェックを入れると、作業ディレクトリの中に新しいファイルを生成する際に、同名の古いファイルがある場合はバックアップを作成します。ディスク容量確保のため、 Make a Backup of Working Directory にチェックが入っている場合はこの項目のチェックを外すことを推奨します。
- Enable detailed parallelization setting
- -ntによるトータルスレッド数の指定の代わりに、Thread-MPI(-ntmpi)とOpenMP(-ntomp)の並列数を個々に指定します。
- # of Thread-MPI
- Thread-MPIの並列数を指定します。
- # of OpenMP
- OpenMPの並列数を指定します。
6.11.3. Gromacs実行¶
Gromacsを実行します。 状況に応じて実行方法が異なります。
- (デフォルト) Extending Simulation にチェックがなく、 力場を割り当て において 自動でパラメータを割り当て を選択した場合
- 座標ファイル(拡張子:gro)とトポロジファイル(拡張子:top)を新規に生成してからジョブを開始します。
- Extending Simulation にチェックがある場合
- メインウィンドウで開かれている座標ファイル(拡張子:gro)に紐づけられた作業ディレクトリの中にある座標ファイル(
gmx_mdrun_tmp.gro
)とトポロジファイル(gmx_tmp.top
)を用いてジョブを開始します。実行に伴い以下のファイルが生成されます。 例として入力ファイルが
water.gro
の時のファイル/フォルダ名を併記しています。
種類 説明 outファイルwater.out
water.sh
の標準出力のテキストファイルです。 shファイルwater.sh
Gromacsとそのプリ・ポスト処理を実行するためのシェルスクリプトです。 batファイルwater.gro.bat
water.sh
を実行するためのバッチファイルです。 作業ディレクトリwater_gmx_tmp\
作業ディレクトリです。作業ディレクトリには以下のファイルが生成されます。 ここでは主要なファイルのみ示しています。
種類 説明 input.gro
新規ジョブの場合は、実行時に指定したgroファイルがコピーされたものです。継続ジョブの場合は、前のジョブのファイルとなります。gmx_tmp.top
新規ジョブの場合は、実行時に指定したtopファイルがコピーされたものです。継続ジョブの場合は、前のジョブのファイルとなります。gmx_tmp.mdp
計算条件を指定するファイルです。gmx_tmp_mdrun.tpr
gro, top, mdpファイルから生成するmdrunの入力ファイルです。gmx_tmp_mdrun.ndx
結果処理のためのインデックスファイルです。gmx_tmp_mdrun.edr
温度・圧力・エネルギー等が納められたエネルギーファイルです。gmx_tmp_mdrun.gro
最終構造のgroファイルです。gmx_tmp_mdrun.trr
トラジェクトリファイルです。gmx_tmp_mdrun.xtc
圧縮されたトラジェクトリファイルです。gmx_tmp_mdrun.log
mdrunのログファイルです。ヒント
作業ディレクトリ
作業ディレクトリとは、メインウィンドウで開かれているファイルの名前に接尾辞を加えた名前のフォルダです。
- 接尾辞はソルバの種類により変わります。
- 例えばGromacsの場合は、メインウィンドウで開かれているファイルが
aaa.gro
で、接尾辞が_gmx_tmp
の場合、作業ディレクトリの名前はaaa_gmx_tmp
となります。メインウィンドウで開かれているファイルと同じ階層に置かれている必要があります。
継続ジョブの時も同名の作業ディレクトリで処理が流れますが、デフォルトでは継続ジョブの実施直前に、直前のジョブの作業ディレクトリのバックアップが作成されます。
- バックアップの名前は、重複する名前が存在しない範囲で一番小さい番号が付いたものになります。例えば、作業ディレクトリが
aaa_gmx_tmp
のときはaaa_gmx_tmp1
となります。- 番号が付いていないディレクトリが常に最新のものとなります。
ジョブは Winmostar Job Manager を通じて実行されます。
6.11.4. ログを表示 (log)¶
gmx mdrun のログファイル(*_gmx_tmp\gmx_tmp_mdrun.log
)をテキストエディタで開きます。
6.11.5. 標準出力を表示¶
Gromacs実行時のシェルスクリプトの標準出力(*.out
)をテキストエディタで開きます。
6.11.6. アニメーション¶
groファイルとtrrファイルを選択し、MD計算のトラジェクトリをアニメーション表示します。
メインウィンドウのファイル名は変化しません。
アニメーション表示の操作方法は Animationウィンドウ を参照してください。
6.11.7. エネルギー変化¶
Gromacsが出力したedrファイルを選択し、エネルギー、温度、圧力などの各種熱力学量のグラフを表示します。内部的には gmx energy コマンドが実行されます。詳細な挙動は gmx energy のマニュアルをご確認ください。
サブウィンドウの操作方法は Energy Plotウィンドウ を参照してください。
6.11.8. 最終構造を読み込み¶
*_gmx_tmp\gmx_tmp_mdrun.gro
を開きます。本機能を使うとメインウィンドウのファイル名は変化しません。
6.11.9. 連続ジョブ設定¶
Gromacsを連続実行するための設定を行います。プリセット以外の設定で実行したい場合は、あらかじめ実行したい計算条件を キーワード設定 にて入力し Save ボタンでgmxset形式で保存してください。
6.11.11. 結果解析¶
6.11.11.1. 動径分布関数¶
Gromacsが出力したtrr, tpr, ndxファイルを選択し、動径分布関数を表示します。 内部的には gmx rdf コマンドが実行されます。詳細な挙動は gmx rdf のマニュアルをご確認ください。 動径分布関数は Reference Group と Target Group の間でを計算されます。
- Definition
- Atom
- 計算対象を原子座標にします。
- Center of geometry
- 計算対象を分子の幾何平均座標にします。
- Center of mass
- 計算対象を分子の重心位置にします。
- Output
- RDF
- 動径分布関数を計算します。
- Cumulative Number RDF
- 積算配位数を計算します。
- Target Group
- ここで選択したグループに属する分子・原子に対して物理量を計算します。開いたndxファイルに書かれているグループがここで選択可能です。
- Reference Group
- 動径分布関数などの原子対について計算する物理量の場合だけ出現します。 Target Group と Reference Group の間で物理量が計算されます。
- Create Group
groファイルに書かれている原子名から新たなグループを登録します。
メインウィンドウでグループ選択されている原子をグループとして定義する場合は グループをndxファイルに追加 を使用してください。
Create Group ウィンドウでは、 Extracted Atom Names にチェックを入れて New group Name を入力し Create ボタンを押すと、ndxファイルにグループが追加されます。 Close ボタンを押すと Target Group や Reference Group に追加したグループが追加されます。
- First Frame
- トラジェクトリを読み込む際の開始時間をps単位で指定します。
- Last Frame
- トラジェクトリを読み込む際の終端時間をps単位で指定します。 Maximum にチェックが入った場合は、最終フレームが指定されます。
- Draw
- 結果解析用プログラムを実行してグラフを表示します。
グラフ描画エリアの操作方法は グラフの操作方法 を参照してください。
6.11.11.2. 自己拡散係数/平均二乗変位¶
Gromacsが出力したtrr, tpr, ndxファイルを選択し、平均二乗変位と自己拡散係数を表示します。 内部的には gmx msd コマンドが実行されます。詳細な挙動は gmx msd のマニュアルをご確認ください。
- Diffusion Constant
- gmx msd コマンドを使用して時間-平均二乗変位のグラフの傾きから計算された自己拡散係数を表示します。
- Target Group
- ここで選択したグループに属する分子・原子に対して物理量を計算します。開いたndxファイルに書かれているグループがここで選択可能です。
- Reference Group
- 動径分布関数などの原子対について計算する物理量の場合だけ出現します。 Target Group と Reference Group の間で物理量が計算されます。
- Create Group
groファイルに書かれている原子名から新たなグループを登録します。
メインウィンドウでグループ選択されている原子をグループとして定義する場合は グループをndxファイルに追加 を使用してください。
Create Group ウィンドウでは、 Extracted Atom Names にチェックを入れて New group Name を入力し Create ボタンを押すと、ndxファイルにグループが追加されます。 Close ボタンを押すと Target Group や Reference Group に追加したグループが追加されます。
- First Frame
- トラジェクトリを読み込む際の開始時間をps単位で指定します。
- Last Frame
- トラジェクトリを読み込む際の終端時間をps単位で指定します。 Maximum にチェックが入った場合は、最終フレームが指定されます。
- Draw
- 結果解析用プログラムを実行してグラフを表示します。
グラフ描画エリアの操作方法は グラフの操作方法 を参照してください。
6.11.11.3. 散乱関数¶
Gromacsが出力したtrr, tpr, ndxファイルを選択し、散乱関数を表示します。 内部的には gmx saxs コマンドが実行されます。詳細な挙動は gmx saxs のマニュアルをご確認ください。
- Interval
- 散乱関数の計算に用いるスナップショットを取得する間隔を指定します。 小さくしすぎると膨大な計算が必要となるため注意が必要です。
- Target Group
- ここで選択したグループに属する分子・原子に対して物理量を計算します。開いたndxファイルに書かれているグループがここで選択可能です。
- Reference Group
- 動径分布関数などの原子対について計算する物理量の場合だけ出現します。 Target Group と Reference Group の間で物理量が計算されます。
- Create Group
groファイルに書かれている原子名から新たなグループを登録します。
メインウィンドウでグループ選択されている原子をグループとして定義する場合は グループをndxファイルに追加 を使用してください。
Create Group ウィンドウでは、 Extracted Atom Names にチェックを入れて New group Name を入力し Create ボタンを押すと、ndxファイルにグループが追加されます。 Close ボタンを押すと Target Group や Reference Group に追加したグループが追加されます。
- First Frame
- トラジェクトリを読み込む際の開始時間をps単位で指定します。
- Last Frame
- トラジェクトリを読み込む際の終端時間をps単位で指定します。 Maximum にチェックが入った場合は、最終フレームが指定されます。
- Draw
- 結果解析用プログラムを実行してグラフを表示します。
グラフ描画エリアの操作方法は グラフの操作方法 を参照してください。
6.11.11.4. 速度相関/振動スペクトル¶
Gromacsが出力したtrr, tpr, ndxファイルを選択し、速度相関関数および振動スペクトルを表示します。 内部的には gmx velacc コマンドが実行されます。詳細な挙動は gmx velacc のマニュアルをご確認ください。
- Velocity Autocorrelation
- 速度相関関数を出力します。
- Vibration Spectrum
- 振動スペクトルを出力します。
- Target Group
- ここで選択したグループに属する分子・原子に対して物理量を計算します。開いたndxファイルに書かれているグループがここで選択可能です。
- Reference Group
- 動径分布関数などの原子対について計算する物理量の場合だけ出現します。 Target Group と Reference Group の間で物理量が計算されます。
- Create Group
groファイルに書かれている原子名から新たなグループを登録します。
メインウィンドウでグループ選択されている原子をグループとして定義する場合は グループをndxファイルに追加 を使用してください。
Create Group ウィンドウでは、 Extracted Atom Names にチェックを入れて New group Name を入力し Create ボタンを押すと、ndxファイルにグループが追加されます。 Close ボタンを押すと Target Group や Reference Group に追加したグループが追加されます。
- First Frame
- トラジェクトリを読み込む際の開始時間をps単位で指定します。
- Last Frame
- トラジェクトリを読み込む際の終端時間をps単位で指定します。 Maximum にチェックが入った場合は、最終フレームが指定されます。
- Draw
- 結果解析用プログラムを実行してグラフを表示します。
グラフ描画エリアの操作方法は グラフの操作方法 を参照してください。
6.11.11.5. 比誘電率/双極子モーメント¶
Gromacsが出力したtrr, tpr, ndxファイルを選択し、比誘電率または双極子モーメントの分布・ヒストグラムを表示します。 内部的には gmx dipoles コマンドが実行されます。詳細な挙動は gmx dipoles のマニュアルをご確認ください。
- Dielectric constant
- 比誘電率をプロットします。グラフ中の最終時刻におけるepsilonの値が、その計算から得られた比誘電率となります。グラフの下にはその値が出力されます。
- Histogram of total dipole moment
- Target Groupに所属する分子の双極子モーメントの分布をプロットします。
- Autocorrelation functino of dipole moment
- 双極子モーメントの自己相関関数をプロットします。双極子モーメントの定義はDefinitionで選択します。
- Target Group
- ここで選択したグループに属する分子・原子に対して物理量を計算します。開いたndxファイルに書かれているグループがここで選択可能です。
- Reference Group
- 動径分布関数などの原子対について計算する物理量の場合だけ出現します。 Target Group と Reference Group の間で物理量が計算されます。
- Create Group
groファイルに書かれている原子名から新たなグループを登録します。
メインウィンドウでグループ選択されている原子をグループとして定義する場合は グループをndxファイルに追加 を使用してください。
Create Group ウィンドウでは、 Extracted Atom Names にチェックを入れて New group Name を入力し Create ボタンを押すと、ndxファイルにグループが追加されます。 Close ボタンを押すと Target Group や Reference Group に追加したグループが追加されます。
- First Frame
- トラジェクトリを読み込む際の開始時間をps単位で指定します。
- Last Frame
- トラジェクトリを読み込む際の終端時間をps単位で指定します。 Maximum にチェックが入った場合は、最終フレームが指定されます。
- Draw
- 結果解析用プログラムを実行してグラフを表示します。
グラフ描画エリアの操作方法は グラフの操作方法 を参照してください。
6.11.11.6. 粘度¶
Gromacsが出力したtrr, tpr, ndxファイルを選択し、粘度を表示します。 内部的には gmx tcaf コマンドが実行されます。詳細な挙動は gmx tcaf のマニュアルをご確認ください。
- Target Group
- ここで選択したグループに属する分子・原子に対して物理量を計算します。開いたndxファイルに書かれているグループがここで選択可能です。
- Reference Group
- 動径分布関数などの原子対について計算する物理量の場合だけ出現します。 Target Group と Reference Group の間で物理量が計算されます。
- Create Group
groファイルに書かれている原子名から新たなグループを登録します。
メインウィンドウでグループ選択されている原子をグループとして定義する場合は グループをndxファイルに追加 を使用してください。
Create Group ウィンドウでは、 Extracted Atom Names にチェックを入れて New group Name を入力し Create ボタンを押すと、ndxファイルにグループが追加されます。 Close ボタンを押すと Target Group や Reference Group に追加したグループが追加されます。
- First Frame
- トラジェクトリを読み込む際の開始時間をps単位で指定します。
- Last Frame
- トラジェクトリを読み込む際の終端時間をps単位で指定します。 Maximum にチェックが入った場合は、最終フレームが指定されます。
- Draw
- 結果解析用プログラムを実行してグラフを表示します。
グラフ描画エリアの操作方法は グラフの操作方法 を参照してください。
6.11.11.7. 密度分布¶
Gromacsが出力したtrr, tpr, ndxファイルを選択し、密度分布を表示します。 内部的には gmx density コマンドが実行されます。詳細な挙動は gmx density のマニュアルをご確認ください。
- Group
- ここでチェックを入れた成分について密度分布が出力されます。
- Target Group
- ここで選択したグループに属する分子・原子に対して物理量を計算します。開いたndxファイルに書かれているグループがここで選択可能です。
- Reference Group
- 動径分布関数などの原子対について計算する物理量の場合だけ出現します。 Target Group と Reference Group の間で物理量が計算されます。
- Create Group
groファイルに書かれている原子名から新たなグループを登録します。
メインウィンドウでグループ選択されている原子をグループとして定義する場合は グループをndxファイルに追加 を使用してください。
Create Group ウィンドウでは、 Extracted Atom Names にチェックを入れて New group Name を入力し Create ボタンを押すと、ndxファイルにグループが追加されます。 Close ボタンを押すと Target Group や Reference Group に追加したグループが追加されます。
- First Frame
- トラジェクトリを読み込む際の開始時間をps単位で指定します。
- Last Frame
- トラジェクトリを読み込む際の終端時間をps単位で指定します。 Maximum にチェックが入った場合は、最終フレームが指定されます。
- Draw
- 結果解析用プログラムを実行してグラフを表示します。
グラフ描画エリアの操作方法は グラフの操作方法 を参照してください。
6.11.11.8. 自由体積¶
Gromacsが出力したtrr, tpr, ndxファイルを選択し、密度分布を表示します。 内部的には gmx freevolume コマンドが実行されます。詳細な挙動は gmx freevolume のマニュアルをご確認ください。
- Radius of probe
- 自由体積算出時に系にランダムに挿入される仮想プローブ粒子の半径を指定します。
- # of probe insertions
- 仮想プローブ粒子の挿入回数を指定します。
- Random seed
- 仮想プローブ粒子を挿入する位置を決める乱数の種を指定します。
- Target Group
- ここで選択したグループに属する分子・原子に対して物理量を計算します。開いたndxファイルに書かれているグループがここで選択可能です。
- Reference Group
- 動径分布関数などの原子対について計算する物理量の場合だけ出現します。 Target Group と Reference Group の間で物理量が計算されます。
- Create Group
groファイルに書かれている原子名から新たなグループを登録します。
メインウィンドウでグループ選択されている原子をグループとして定義する場合は グループをndxファイルに追加 を使用してください。
Create Group ウィンドウでは、 Extracted Atom Names にチェックを入れて New group Name を入力し Create ボタンを押すと、ndxファイルにグループが追加されます。 Close ボタンを押すと Target Group や Reference Group に追加したグループが追加されます。
- First Frame
- トラジェクトリを読み込む際の開始時間をps単位で指定します。
- Last Frame
- トラジェクトリを読み込む際の終端時間をps単位で指定します。 Maximum にチェックが入った場合は、最終フレームが指定されます。
- Draw
- 結果解析用プログラムを実行してグラフを表示します。
グラフ描画エリアの操作方法は グラフの操作方法 を参照してください。
6.11.11.9. Hildebrand溶解度パラメータ¶
Gromacsが出力したedr, groファイルから、Hildebrand溶解度パラメータを算出します。気相と液相それぞれの計算結果が必要です。 Hildebrand溶解度パラメータの算出に必要な凝集エネルギー、密度(比体積)、圧縮率の取得には、 gmx energy コマンドが実行されます。
6.11.11.10. χ/DPDパラメータ¶
Gromacsが出力したedr, groファイルから、χパラメータ・DPD aijパラメータを算出します。2つの成分の気相と液相それぞれの計算結果が必要です。 内部的には Hildebrand溶解度パラメータ で計算した値を用います。
6.11.11.11. 距離/角度/二面角分布¶
Gromacsが出力したtrr, tpr, ndxファイルを選択し、選択グループ間の距離、角度、または二面角の分布を表示します。 内部的には gmx distance コマンド(距離)または gmx angle コマンド(角度、二面角)が実行されます。詳細な挙動は gmx distance 、 gmx angle のマニュアルをご確認ください。
- Type
- プロットする値の種類(bond, angle, dihedral, improperまたはryckaert-bellmemans)を選択します。
- Calculate for marked atoms
- メインウィンドウでマーカーが付いた原子間で距離、角度、または二面角を計算します。
- Calculate for target group
- Target Groupで選択したndxファイルを使用して距離、角度、または二面角を計算します。
- Calculate for
- 選択したangletypeまたはdihedraltypeに関して角度または二面角を計算します。
- Target Group
- ここで選択したグループに属する分子・原子に対して物理量を計算します。開いたndxファイルに書かれているグループがここで選択可能です。
- Reference Group
- 動径分布関数などの原子対について計算する物理量の場合だけ出現します。 Target Group と Reference Group の間で物理量が計算されます。
- Create Group
groファイルに書かれている原子名から新たなグループを登録します。
メインウィンドウでグループ選択されている原子をグループとして定義する場合は グループをndxファイルに追加 を使用してください。
Create Group ウィンドウでは、 Extracted Atom Names にチェックを入れて New group Name を入力し Create ボタンを押すと、ndxファイルにグループが追加されます。 Close ボタンを押すと Target Group や Reference Group に追加したグループが追加されます。
- First Frame
- トラジェクトリを読み込む際の開始時間をps単位で指定します。
- Last Frame
- トラジェクトリを読み込む際の終端時間をps単位で指定します。 Maximum にチェックが入った場合は、最終フレームが指定されます。
- Draw
- 結果解析用プログラムを実行してグラフを表示します。
グラフ描画エリアの操作方法は グラフの操作方法 を参照してください。
6.11.11.12. RMSD¶
Gromacsが出力したtrr, tpr, ndxファイルを選択し、RMSD(主にタンパク向け)を表示します。 内部的には gmx rms コマンドが実行されます。詳細な挙動は gmx rms のマニュアルをご確認ください。
- Group
- ここでチェックを入れた成分について結果が出力されます。通常は Backbone を選択します。
- Target Group
- ここで選択したグループに属する分子・原子に対して物理量を計算します。開いたndxファイルに書かれているグループがここで選択可能です。
- Reference Group
- 動径分布関数などの原子対について計算する物理量の場合だけ出現します。 Target Group と Reference Group の間で物理量が計算されます。
- Create Group
groファイルに書かれている原子名から新たなグループを登録します。
メインウィンドウでグループ選択されている原子をグループとして定義する場合は グループをndxファイルに追加 を使用してください。
Create Group ウィンドウでは、 Extracted Atom Names にチェックを入れて New group Name を入力し Create ボタンを押すと、ndxファイルにグループが追加されます。 Close ボタンを押すと Target Group や Reference Group に追加したグループが追加されます。
- First Frame
- トラジェクトリを読み込む際の開始時間をps単位で指定します。
- Last Frame
- トラジェクトリを読み込む際の終端時間をps単位で指定します。 Maximum にチェックが入った場合は、最終フレームが指定されます。
- Draw
- 結果解析用プログラムを実行してグラフを表示します。
グラフ描画エリアの操作方法は グラフの操作方法 を参照してください。
6.11.11.13. 慣性半径¶
Gromacsが出力したtrr, tpr, ndxファイルを選択し、回転半径(主にタンパク向け)を表示します。 内部的には gmx gyrate コマンドが実行されます。詳細な挙動は gmx gyrate のマニュアルをご確認ください。
- Group
- ここでチェックを入れた成分について結果が出力されます。通常はBackboneを選択します。
- Target Group
- ここで選択したグループに属する分子・原子に対して物理量を計算します。開いたndxファイルに書かれているグループがここで選択可能です。
- Reference Group
- 動径分布関数などの原子対について計算する物理量の場合だけ出現します。 Target Group と Reference Group の間で物理量が計算されます。
- Create Group
groファイルに書かれている原子名から新たなグループを登録します。
メインウィンドウでグループ選択されている原子をグループとして定義する場合は グループをndxファイルに追加 を使用してください。
Create Group ウィンドウでは、 Extracted Atom Names にチェックを入れて New group Name を入力し Create ボタンを押すと、ndxファイルにグループが追加されます。 Close ボタンを押すと Target Group や Reference Group に追加したグループが追加されます。
- First Frame
- トラジェクトリを読み込む際の開始時間をps単位で指定します。
- Last Frame
- トラジェクトリを読み込む際の終端時間をps単位で指定します。 Maximum にチェックが入った場合は、最終フレームが指定されます。
- Draw
- 結果解析用プログラムを実行してグラフを表示します。
グラフ描画エリアの操作方法は グラフの操作方法 を参照してください。
6.11.11.14. Ramachandranプロット¶
Gromacsが出力したtrr, tpr, ndxファイルを選択し、各アミノ酸残基のRamachandranプロットを表示します。 内部的には gmx rama コマンドが実行されます。詳細な挙動は gmx rama のマニュアルをご確認ください。
- Residue
- ここで選択した残基のRamachandranプロットが出力されます。
- Target Group
- ここで選択したグループに属する分子・原子に対して物理量を計算します。開いたndxファイルに書かれているグループがここで選択可能です。
- Reference Group
- 動径分布関数などの原子対について計算する物理量の場合だけ出現します。 Target Group と Reference Group の間で物理量が計算されます。
- Create Group
groファイルに書かれている原子名から新たなグループを登録します。
メインウィンドウでグループ選択されている原子をグループとして定義する場合は グループをndxファイルに追加 を使用してください。
Create Group ウィンドウでは、 Extracted Atom Names にチェックを入れて New group Name を入力し Create ボタンを押すと、ndxファイルにグループが追加されます。 Close ボタンを押すと Target Group や Reference Group に追加したグループが追加されます。
- First Frame
- トラジェクトリを読み込む際の開始時間をps単位で指定します。
- Last Frame
- トラジェクトリを読み込む際の終端時間をps単位で指定します。 Maximum にチェックが入った場合は、最終フレームが指定されます。
- Draw
- 結果解析用プログラムを実行してグラフを表示します。
グラフ描画エリアの操作方法は グラフの操作方法 を参照してください。
6.11.12. トラジェクトリを編集¶
Gromacsが出力したtrrまたはxtcファイルのトラジェクトリデータについて、間引き、回転、空間分布関数の算出などの操作を行います。 内部的には gmx trjconv コマンドが実行されます。詳細な挙動は gmx trjconv のマニュアルをご確認ください。 Execute ボタンで処理を開始します。
- Output interval
- トラジェクトリを間引いて何フレームごとに出力するか指定します。
- Postprocess
- 処理後の動作を指定します。 Spatial distribution function を選択した場合は gmx spatial を使います。
- Target group
- 出力するグループを指定します。
- Rotate and Trans
- Reference group で指定したグループが固定されるよう:guilabel:Target group で指定したグループを回転・並進移動させます。
- Reference group
- Roate and Trans におけるrefernceを指定します。
- Group for SDF
- Postprocess にて Spatial distribution function (SDF)を選択した際に計算されるSDFをどのグループに対し計算するか指定します。
6.11.13. ER法実行¶
エネルギー表示(ER)法を使用して溶媒和自由エネルギーを計算します。
- 事前に以下3つ系の計算をGromacsで実行し、それぞれの作業ディレクトリを残しておきます。エネルギー最小化などの平衡化を終えた後の、平衡状態のデータのみ使用します。
- Solution system(溶質分子1個+溶媒分子多数)
- Solvent system(溶媒分子多数)
- Solute system(溶質分子1個)
- Solution タブでA. Solution systemの作業ディレクトリをドラッグアンドドロップします。または、xtc, log, topファイルそれぞれの欄で ... ボタンを押して個々のファイルを読み込みます。
- 同様に Solvent タブでB. Solvent systemのファイルを選択します。
- 同様に Solute タブでC. Solute systemのファイルを選択します。xtcファイルを指定した場合は、溶質がフレキシブルモデル、pdbまたはgroファイルを指定した場合は、剛体モデルとして扱われます。
- Solute Name において溶質の分子名を選択します。
- 必要に応じて、 Options ボタンから自由エネルギー計算時のMPI並列数など指定します。
- 自由エネルギー計算をローカル環境で実施する場合は Start ボタンを押します。結果を出力するフォルダを指定すると計算が始まります。Cygwin上で ermod が流れます。
- リモート環境で実施する場合は一旦 Close ボタンを押します。そして リモートジョブ にて Program に
ermod
を指定し実行します。リモートサーバ上では、 ermod および slvfe コマンドに $PATH が通っている必要があります。(リモートサーバへのERmodのインストールは こちら を参照)計算が終わり、 リモートジョブ で get ボタンを押すと、winmostar.exe
が置かれたフォルダ以下にermod_remote_*
というフォルダが生成され、結果がリモートサーバから転送されます。- 自由エネルギー計算終了後、結果の表示するには ER法結果読み込み メニューを選択します。
ヒント
WinmostarではサポートされていないERmodの機能を用いて解析を行う場合は、以下の手順で解析することも可能です。
- まずは、溶液、溶媒のみ、溶質のみのMDをWinmostarで計算します。それらの手順は、ER法を用いたチュートリアルを参考にしてください。
- ERmod公式HPの Quick Start Guide の「Generate input configuration for running ermod」以降の手順に従って操作をします。Winmostarの[ツール]-[Cygwin]をクリックすると、Cygwinのターミナルが起動し、そこではGromacs, ERmod等のインストールが完了しています。手順中の「(ERmod directory)」はCygwin上では
/usr/local/ermod
となります。etohsolution.top
は溶液の計算開始時に保存されたtopファイルとなります。solution_run.xtc
やsolution_run.log
などのxtc, logファイルは、それぞれ溶液、溶媒のみ、溶質のみのMDのworking directoryに収められているものをご使用ください。
6.11.14. ER法結果読み込み¶
6.11.15. BAR法実行¶
Bennett Acceptance Ratio(BAR)法を使用して溶媒和自由エネルギーを計算します。
- Gromacsを用いて溶液系(溶質分子1個+溶媒分子多数)の計算を実施します。平衡化の各ステップおよび平衡状態の計算の全ての作業ディレクトリを残しておきます。
- BAR法実行 を選択します。
- Integration Path タブにて、溶質が溶媒と相互作用していない状態(λ=0)から相互作用している状態(λ=1, Full Coupling)をどのような経路で積分するか指定します。 Insert ボタン左の2つの欄にファンデルワールスポテンシャルのカップリング係数(左)とクーロンポテンシャルのカップリング係数(右)を入力し Insert を押すと、積分経路が追加されます。 Delete を押すことで、積分経路を削除できます。
- Procedure タブにて、積分経路上の各状態のシミュレーション手順を指定します。あらかじめ用意した溶液系(λ=1)の平衡化の手順を、フォルダ単位で指定します。 Add ボタンまたはリストへのドラッグアンドドロップで、フォルダを追加します。 Delete ボタンでフォルダを削除します。リストの最後の手順で実施された計算が、自由エネルギー計算に用いられます。
- Start を押すと、各λのMD計算が実行されます。
- 各λのMD計算の終了後、結果の表示するには BAR法結果読み込み を選択します。